IN の解釈

みなさま、お疲れ様でございます。huromyです。

 

 

今日は、前置詞"IN" を取り扱います。あまりin の使用について疑問に感じたことのない人も多いかもしれません。ですが、下の例はどうでしょう。

 

  • in Englishってよく聞くけど、with English じゃないのはなんで?
  • in order ってどういう意味?
  • Coffee is rich in caffeine. 「コーヒーはカフェインの中にいっぱい。」??
  • in two hours は「2時間以内」ではない???

 

全部わかる方は少ないのではないでしょうか。

 

ですが、in の意味をすべて暗記する必要は全くありません。

 

必要なのは、in についての理解を深め、自分なりの考えを持って対処することだと思います。皆さんの学習の参考になればと思い、私なりの"in" のイメージを紹介しようと思います。

 

 

 

 

こんな感じで今回は進めてまいります。3がなんか嫌ですね笑。でも心配はいりません。なんとなく読み進めていただければと思います。

 

 

1. "in" の基本イメージ

 

 

 

まずは"in" の基本イメージから入りましょう。こちらです!!

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なんかリアクションに困るイメージですね。当たり前と言われれば当たり前のような気もします。

 

箱の中に円が入っている感じ。ただし、平面の中に円があっても大丈夫です。つまり、2次元でも3次元でも、囲いの中に何かがある感じです。

 

apples in a box: (3次元の)箱の中にリンゴ

 I live in Tokyo. (2次元の)東京という場所に住んでいる。

難しくありませんね。ですがこのイメージがもとになって、他の意味も生まれていきます。

 

 

2. 基本イメージの派生

 

 

派生によって生まれた意味を、ここでは3つに絞って説明したいと思います。

 

 

 

1. 状態

 

 

 

in danger, in control, in order などがあります。

 

ex) Soldiers must march in order.

 

orderとは秩序のある整然とした状態のこと。その状態で行進をしなければならないということです。対義語は、out of order. 機械とかが壊れた、ということで使われることが多いですが、順番がおかしかったり、秩序が乱れている時にも使われます。

 

2. 従事

 

 

 

従事とは、ある物事に関連している、それを仕事として関わるということです。ですので、この場合のin の後には、固めの単語が来ることが多いです。

 

ex) I work in my business. 

     He engaged himself in economics. 

 

仕事に一生懸命取り組んでいる、経済学に携わっている、ということですね。I, He をそれぞれbusiness, economics の中に置いている、と考えるとわかりやすいかと思います。

 

 

3. 範囲

 

 

 

ex) Coffee is rich in caffeine. 

 

なんか変な感じがするかもしれませんね。この使い方を知らないと、「コーヒーはカフェインの中でたくさんある。」みたいに訳してしまいそうです。A in B はAがBの中にある、と訳されるのが普通なのですが、この意味に限っては、逆になっていますね。

 

 

範囲とそれ以外の意味との区別をする方法は簡単です。A in B でAとBどちらが大きいのが考えるのです。上の文なら、コーヒーの方がカフェインよりも大きいと考えるのが自然ですね。

 

いずれにせよ、箱の中にモノが入っているイメージで解釈することが可能です。

 

 

3. イメージで説明できない意味

 

 

 

今まで、"in" を見てきて、少しは理解が深まったかと思います。私も、ここまではイメージで理解ができると思っています。

 

ですが、どうしてもイメージ化で説明できないものがあったのです。私はこれを

 

「in two hours ; 2時間後問題」と呼んでいます。

 

そのままです。in の後に時間が来ると、「~以内」という意味になることもあるのですが、多くの場合、「~後」になるのです。

 

 

ex) Please come here again in 15 minutes.  15分後にもう一度ここに来てください。

 

可能な限り、図でイメージ化してみました。ただ、まだ改良の余地はあると思います。

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「範囲」のときと同じく、in の後の語(15 minutes)が箱の中に入っている感じです。そしてその箱をnow とcome here の時間が挟んでいますね。

 

 

このように考えると、まだ腑に落とせるかと思います。いろいろネットや本で調べてみたのですが、なかなか私が納得できるような説明はありませんでした。

 

ですので、in の後ろに時間がきていたら「~後」と覚えてしまってもいいでしょう。それ以外の意味に関しては、全て基本のイメージで対応できると思います。 

 

4. "in"についてもう少し詳しく

 

 

 

少し難しい話をします。今までの話で物足りない方はどうぞ。

 

ex) What is "makura" in English?

 

という文を見たとき、なぜ with でなくin なのか、と考えたことはある人はいますか。中1くらいで、言語の前にはin を付ける、と習いますが、なぜでしょうか。

 

さらに、以下のような文もあります。

 

ex) Please translate this Japanese into English. 

 

「日本語を英訳しなさい」、という意味ですが、English の前にはin でなくinto が来ています。なぜでしょうか。

 

私なりの解釈を紹介します。

 

 

 

日本語の「犬」は、英語では"dog" でフランス語では "chien"、ドイツ語では"hund" です。ただし、どんな言語話者でも、頭の中のニューロンの段階では同じだと思うのです。つまり、日本語話者でも英語話者でも、頭で考えているときは日本語でも英語でもない、言語の前段階のものであるのです。そしてそれが日本語のトンネルをくぐり、日本語の世界に入って初めて、「犬」となるのです。

 

わかりにくい説明ですね。図にしてみます。

 

 

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このように考えてみるとどうでしょうか。もう一度例文を提示します。

 

 

ex) What is "makura" in English? 

 

 

上の文で、with English としてしまうと、日本語や英語が手段として考えられることになります。英語のネイティブスピーカーはそのようには考えません。そうではなく、上の図で示したように、言語の前段階のものが、どのトンネルを通って何の言語の世界にいったか、ということを考えるのです。

 

こう考えると、Japaneseや Englishといった言語の前の前置詞は自然と"in"になることが納得できるでしょう。言語の前段階にあったものが、今、どこの世界にいるのか、ということが大切なわけですから。

 

ですので、1つ目の文を解釈すると、

日本語の世界では「枕」と呼ばれているものは、英語の世界ではなんと呼ぶのですか?となります。(ちなみに枕は英語で"pillow" です。余談ですが『枕草子』は"The Pillow Book" と訳されているようです。)

 

さらに2つ目の文も、上図の考え方で解釈が可能です。

 

 

ex) Please translate this Japanese into English. 

 

 

なぜ in でも with でもなく into なのか。"translate A into B"が「AをBに翻訳する。」ということを暗記できる人なら疑問にも思わないでしょう。ですが私のような暗記の苦手な人はそんなことを考えてしまうのです。そしてこの疑問も、上の図によって解釈が可能です。

 

そもそも into とは、in + toです。囲まれた状態(in) に入っていく(to)というイメージです。  図に戻ると、into がトンネルにあたることがわかるでしょうか。日本語や英語という言語の世界に入っていく、その入り口にあたるのがトンネルですね。

 

例文の解釈に移ります。

 

this Japanese が伝えたいこと(=言語の前段階)を変えずに、それを英語の世界へと入れ直せ(into )というわけです。

 

5. 最後に

 

 

 

 いかがだったでしょうか。"in" についての理解が深まりましたか???

 

前までのブログでも書いているのですが、このブログは誰かに見てもらうため、というよりは自分の考えを整理するために始めたものです。ですので、わかりにくい、と感じるところも少なからずあると思います。

 

 

少しでもわかりにくさを感じた方は、自分でもっともっと、"in" について考えてみてください。そして自分なりの説明を考え、作ってみてください。そうすることによって、より自分の中での理解が深まります。

 

特に"in two hours; 2時間後問題" はまだイメージ化に完全に成功してはいません。

 

もしかしたら暗記するしかないことなのかもしれません。

イメージ化は不可能なのかもしれません。

全く意味のない無駄なことなのかもしれません。

 

 

今の社会は、何をするにも意味を求められます。会議で上司に、「なぜそう思ったのか。」と尋ねられた時に「なんとなく。」と答えたらどうなりますか。即クビ案件ですね笑。

 

 

でも今私がしていることはまさにそれなのです。「なんで前置詞の解説ブログをやってるの?」「え、わかんない笑。なんとなく。」これ以上何も答えられません。

 

少なくとも、今はほとんど役に立たないだろうと思います。でも将来、この勉強が役に立てればいいなと。

 

 

ある行動に意味を与えるのは、「今」であると同時に「未来」でもあるかもしれません。そうだとしたら、「未来」に役に立つことなんて、予測できますか。無理ですよね。特に今後の情勢が予測しにくいこの時世では。

 

 

だから私は、いろいろなことに興味を持てる人間でありたい。「未来」に花を咲かせられる種を「今」たくさんもっておきたい。

 

 

そんなことを考える今日この頃です。

 

私の住んでいるところではあと少しで桜が咲きそうです。たまには桜を見ながら読書でもしようかな笑。

 

 

今日もお付き合いいただきありがとうございました!!

次回は前置詞"OF" を取り扱います。