ONの解釈

みなさま、こんにちは。huromyです。

英語について私なりに考察したことを紹介するブログです。

 

今回は"ON" についてみていきます。

 

 

「上に」でしょ??と思うかもしれません。

 

 

しかし、下の疑問を見てみてください。

  • 「頼りにする」のdepend on / rely on で"on" が使われるのはなぜ?
  • "on and off"で「ときどき」という意味になるのはなぜ?
  • "a fly on the ceiling"は、「天井の上にハエ」?
  • "on fire"は「火の上に」? 

 

ここで、"on"にたくさんの意味がある、ということを言いたいのではありません。それではただ暗記が大変になるだけです。

 

 

私の目標は、イメージ及びイメージワードを用いることで、前置詞を根本から理解する、ということです。

 

 

 

実際に見ていきましょう。

 

 

 

 

 

1."on"のイメージは「接触

f:id:huromy:20210314211843p:plain

こんな図を考えてみました。私が考える"A on B"のイメージです。上だけでなく、横にも〇があるのがわかります。̻四角と円が「接触している」。これが"on" のイメージです。このイメージから解釈可能なものを下にまとめました。

 

・a fly on the ceiling : ハエが天井にいる

・a ring on her finger : 彼女の指のリング

・The restaurant is on the left. : そのレストランは左の方にあるよ。

・on time : 時間通りに etc..

 

いかがでしょうか。上の2つは実際に見えるモノなのでわかりやすいかと思います。the left や time など、目に見えないものだとわかりにくいですね。

 

f:id:huromy:20210315202952p:plain

 

on time は上図の通りです。会議やデートなどの出来事が、ある特定の時間にぴったりと接している。そんなイメージです。絵にしてみるとわかりやすくなったのではないでしょうか。どんどん行きましょう!!(at, in などとの使い分けについてはまた別の機会に触れたいと思います。)

 

 

 

2. 「接触」から派生して生まれた意味

ここでは大きく3つに意味を分類してみました。

ひとつずつ見ていきましょう。

 

負担・依存

 f:id:huromy:20210315211207p:plain

 

基本イメージを少しいじってみました。ここで注目したいのは、A がB に重さという負担をかけているということと、B はA がなくなったら落ちてしまうということです。つまり、B はA に依存しているということです。基本イメージがこのように変化することを覚えておきましょう!

 

では、負担・依存の意味をもつ"on" を見ていきます。

I put pressure on him.  

He still depends on his parents. 

We live on his salary. 

She cheated on him. 

 

 

それぞれ

 

him にプレッシャー(という負荷)をかけている

両親に頼っている(依存している)

彼の給料に頼って(依存して)生活している

彼を騙した(=負荷をかけた)

 

 となります。難しくありませんね。

 

 

 

テーマ 

使われる頻度としては非常に低いので、飛ばして読んでも問題ないです。

 

続いて、テーマの"on"です。 先に具体例を見てみます。

 

I will make a report on psychology. 

We watched the movie on the Crimean War.

 

難しくはないと思いますが、"about"の方がイメージとしては強いかもしれません。「~について」と訳される"on" です。 "about"よりも"on" の方が公式的な場において使われることが多いです。

 

f:id:huromy:20210429115722p:plain

 

psychology の上にある report の図です。このままだと何も伝わってきませんが、reportが psychology によって成りたっている、psychology に基づいた report と考えると良いです。

 

もしくは report と psychology が接触している、と考えても良いです。

 

 

どちらにしても、「~についての」「~に関しての」という意味が導き出されます。

 

意味を覚えてしまえば手っ取り早いでしょう。ですが、このような手順を踏むことは暗記の前段階で役に立ちます。

 

ただ、"on" に「~について」という意味がある、と覚えるよりも、ストーリーを追った方が簡単に暗記できます。

 

 

状態

"on" で人や物の状態を表すことができます。と、言われても全然イメージがわきませんよね。具体例から見ていきましょう。

 

I go to Sydney on business. 

The mummy is on display at the museum.

The house next door is on fire. 

 

これらも難しくありませんね。イメージとしては、四角Aにボンドで円Bをくっつけた感じでしょうか。そうするとなかなかその状態から変化しませんね。

 

 

以上で、"on" の派生によって生まれた意味の紹介を終えます。「これだけ?」と思われるかもしれませんが、私は、これだけの意味があればほとんど全ての"on" を解釈できると思っています。

 

 

3. イディオムに現れる"on" 

ここではイディオムで"on"がどのように使われているかを見ていきます。それぞれの使われ方を見ながら、理解を深めていきましょう。

 

・on and off 

f:id:huromy:20210317202900p:plain

イメージ化すると、上のようになります。どうでしょう。何かの出来事が、あるときは起こったり(on)、でもあるときは起こらなかったり(off)、そんな感じです。または、電気のスイッチをon にしたり、off にしたりを繰り返す感じでしょうか。日本語にすると、「ときどき」、または「断続的に」あたりが適切でしょう。

 

・Go on to the next page. 

TOEICのリスニングセクションで、次のページに進むときにこのように読まれます。なぜ、"Go to the next page."でなく、"on"が入るのでしょうか。

 

 

 

 

TOEICにはたくさんの問題があって、受験者はそれらを解かなければなりません。ここで、私たちは問題に集中、つまり意識を問題に「接触」させるわけです。「その集中を次のページの問題に移動させてください。」という意味で"on" が使われているのです。

 

・work on 

これは「負担・依存」の意味が使われています。何かしらの課題、仕事があって、力を加えることによってそれを減らしたり、無くしたりする感じです。タスクに圧力を与えている感じ、と言い換えることもできるでしょう。

 

 

4. "on" への対処

今まで、"on" のイメージ化からさまざまな意味を見てきました。「なるほど。これで暗記が簡単になるな。」と考える方もいることでしょう。

 

 

ですが、私は、暗記はしてほしくないのです。

 

 

言いすぎましたね笑。言い換えましょう。暗記は最低限にとどめてほしいのです。

 

 

暗記をしたほうが簡単に言語化できるので、試験のためには意味を覚えてしまったほうが良いことも多いと思います。 ですが、綺麗な訳をする必要が無い場合もあります。例えば、長文を読んでいる時にいちいち全ての文を訳していたのでは時間が足りなくなります。リスニングではもっと悲惨なことになるでしょう。

 

そんな時には、イメージを頭に浮かべるようにしましょう。最初にお見せした、四角と丸のイメージです。「接触」というイメージです。

 

例えば、

a fly on the ceiling という文に会ったとしましょう。もし、試験中に、この文を日本語に訳す必要があったら、暗記をしていたほうが便利でしょう。しかし、そうでなかった場合、とにかく早く読み進めたい場合、私の頭の中はこんな感じです。

 

a fly: あーね。ハエがいたのね。

on : ハエがどっかに触れてるのね。

the ceiling : 天井ね。

 

いちいち訳すよりもこのように読んだほうが圧倒的に早いです。もっと難しい文章でも同様です。

 

Albert Einstein gave a big impact on the field of physics.

 

Albert Einsteinは与えた。でかい影響を。その影響は何に接してんの?物理の分野に。

 

どうでしょうか。

このように読むことで、巻き戻して読む必要がなくなります。「アインシュタインが物理の分野に大きな影響を与えた。」と訳すためには後ろから訳し上げる必要があるのですが、その必要がなくなります。

 

 

5. 終わりに

 今回は"on" 特集をお届けいたしましたが、いかがでしたでしょうか。私なりに説明をしたつもりですが、わかりにくいと感じた人もいたことでしょう。ぜひ、自分なりに考察を深めて、自分オリジナルの説明ができるくらいまで、落とし込んでみてください。きっと、きっと、きっと、誰かの役に立つ日が来ます。

 

 

これからも私のブログでは、いろいろな前置詞について私なりの解釈を紹介していきます。

 

最初のブログで書いたように、"on" の正しいイメージなんて、誰も説明できません。ネイティブに聞いたって、"Pardon??", "What??"と返されるだけでしょう。では私はなぜこんなことをするんでしょう。

 

 

それは、私にも上手く説明はできません。ただ、なんとなく、将来の自分の役に立ちそうだと思っているからです。本当にそれだけです。全く予想がつかないこの時世に未来を語るのもポジティブすぎますが笑。

 

 

でも、10年後。20年後。僕と出会う人に、何か良い影響を与えられたら。私が"on" の主体となり、会った人に、何か少しでも与えることができれば。(「負担」かもしれませんが笑。)

 

 

閉ざされたドアの向こうに新しい何かが待っていて

きっと きっとって僕を動かしてる

                      (終わりなき旅 Mr. Children 1999年)

 

 

だから。これからも。I'll keep ON going.

 

長々とお付き合いいただきありがとうございました。次回は前置詞"IN" を扱う予定です。お楽しみに!!!